自宅にいながらにして買い物の代行と配送をお願いできるネットスーパー。便利であることは知られていても、活用次第で節約もできるのをご存知ですか? 今回は、節約アドバイザーの和田由貴さんに、お得なネットスーパー活用術を教えてもらいました。
インターネットからの注文で、生鮮食品や日用品などの商品を自宅まで届けてくれるサービスです。決められた時間までに注文すれば、当日のうちに自宅に届き、一定額(約3000~5000円)以上の購入で配送料が無料になるサービスが多くなっています。
ネットスーパーには、実店舗出荷型とセンター出荷型の2タイプがあります。前者は、実店舗をもつスーパーマーケットの商品を自宅まで配送してくれるもの。後者は、センターのある倉庫から出荷して自宅まで配送してくれるものです。実店舗出荷型が近隣エリアに限られ、当日届くことが多いのに対し、センター出荷型はネットショップと同じように全国どこでも注文でき、翌日届くサービスが多くなっています。
便利さとニーズの高まりから、利用者が増えているネットスーパー。最近は、スーパー業界だけでなく、コンビニやAmazonや楽天などのネットショップも参入するなど新たな動きもあります。
セブン&アイ・ホールディングスは、2015年から「第3の形態」ともいえるネットスーパー専用店舗を設置。ネット注文された商品をピックアップし、各家庭に配送することをメインとした店舗が登場し、都市部のニーズに応えています。
コンビニのローソンは、「ローソンフレッシュ」でネットスーパーを展開。朝8時までに予約すれば18時以降にローソン店舗に商品が届く「ローソン フレッシュ ピック」というサービスもあります。2017年からは、大手ネットモールも参入。Amazonが「Amazonフレッシュ」、セブン&アイとアスクルが「IYフレッシュ」をスタートしています。また、今年の夏からは楽天と西友が協同運営する「楽天西友ネットスーパー」サービスを開始。スーパーとネットモールの大手が手を組むことで、新たな展開が注目されています。
ネットスーパーの基本的な利用方法は各社ともだいたい同じです。ネット通販とは異なるところもあるので、チェックしてみましょう。
利用したいネットスーパーを見つけたら、自宅が配送エリアになっているかどうかを確認します。
ほとんどのネットスーパーで利用する前に会員登録が必要です。手続きもインターネット上でOK。住所や名前などを記入して登録を済ませます。
パソコンやスマホでネットスーパーのサイトにアクセスしてログインします。
商品を選んで買い物かごに入れ、内容を確認して注文内容を確定し、届ける日時を指定します。
支払い方法を選びます。クレジットカードや電子マネーでの決済にも対応している会社もあり、商品が届いたときに玄関で現金支払いすることもできます。
配送時間には必ず自宅などで待機して受け取ります。ネットスーパーは生鮮食品や冷凍食品もあるため、マンションの宅配ロッカーなどには対応していません。不在の場合は、再配達となりますが、その場合、手数料をとられることがほとんどです。また再配達に対応しない場合もあります。
ネットスーパーは、忙しい人や節約したい人にぴったり。便利なポイントを確認してみましょう。
ネットスーパーは配送してくれるだけでなく、買い物を代行してくれるのも便利。買い物は、当日スーパーの棚に並んでいるものからスーパーの店員さんがセレクト。店員さんはきちんと目利きして選んでくれるため、自分で選ぶよりも確かな品が手に入る確率が高くなります。
ネットスーパーの注文画面には「要望欄」があり、そこに自分の希望を書くことができます。例えば、「魚を三枚におろしてほしい」「肉の発泡トレーをはずしてほしい」「いちごは小粒のものにしてほしい」など。意外に細かい要望にも応えてくれます。
仕事などで帰宅が遅くなるとき、買い物はおっくうなもの。こうしたシーンでもネットスーパーが使えます。ネットスーパーには、店舗受け取りもあり、店頭の宅配ロッカーで商品を引き取ることが可能。疲れているときに、買い物をする時間と労力を省くことができます。
ネットスーパーは一定以上の金額を購入しないと配送料が無料にならないため、ファミリー層向けのイメージがあります。しかし、一人暮らしでも重宝するポイントもあります。米や水など重いものは、届けてもらったほうがやはりラクですし、風邪で寝込んだときにも医薬品や食料を届けてもらうのは便利。日用品も含めれば、一定金額以上になるので、一人暮らしにもおすすめです。
※店舗により、実施していない場合もあります。
スーパーで買い物をするときは、レジを通るまで正確な決済金額がわかりにくいもの。しかし、ネットスーパーならその時点でいくらになっているかすぐにわかります。そのため、「今日は3000円まで」と決めたらその金額以内に収めることも可能。自然に無駄買いがなくなり、家計管理がしやすくなります。
ネットスーパーは、自宅にいながらできるため、冷蔵庫などにある自宅の在庫を確認しながら買い物が可能。醤油や洗剤、マヨネーズ、卵などがどれくらい残っているかがわかるので、二重買いの余計な買い物を減らすことができます。
ネットスーパーでは、注文して金額が確定するとそれ以上の金額は請求されない分、お得になることがあります。例えば、豚肉を300g注文したとき、お店にパック済みの320gの豚肉しかなかった場合、この320gの豚肉が届けられることになります。同様に、安価なちくわを注文して品切れだった場合は、それよりも高額なちくわが届けられます。小さなことですが、うれしいお得感です。
ネットスーパーには、当日の特売品などお得な情報が載っています。そのため、お得な商品を一度確認してから晩ごはんのメニューを考えることも可能です。また、スーパーの実店舗と違って、お刺身やお弁当の見切り品はありませんが、賞味期限の近い調味料やジュースなど、独自のアウトレットコーナーもあります。
※店舗により、実施していない場合もあります。
※価格は表記のないものは税抜です。
※2018年7月20日現在の情報です。 ※サービス内容・価格などは変動する可能性があります。詳しくは各社ホームページでお確かめください。
節約アドバイザー/暮らしや家事の専門家として多方面で活動すると共に、環境問題にも精通する。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意としている。『和田由貴のシンプル節約術』など著書多数。
https://wada-yuki.com/
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