クレジットカードのギモン

クレジットカードの素材はプラスチック以外に何がある? ポイントサービスの起源はどこに? このページではクレジットカードにまつわる素朴なギモンを解消していきます。

クレジットカードの素材はプラスチックだけ?

縦53.98mm、横85.60mm、厚さ0.76mm、角の丸みの半径3.18mmという国際規格に則り、縦横の比率が黄金比となっているクレジットカード。その素材はプラスチックが一般的ですが、クレジットカード黎明期には紙、金属、セルロイド製のクレジットカードも使われていました。
1950年代後半からはプラスチック製が大部分を占めるようになりますが、世界には純金でコーティングされたカードをはじめ、チタン、ステンレス、希少金属であるパラジウム製のものや、ダイヤモンドや真珠をあしらったラグジュアリーなクレジットカードも存在しているのだとか……。

社会貢献できる真っ赤なカードがある?

ゴールド、プラチナ、果てはブラックまで。クレジットカードの背景色は、利用者のステータスを判断する材料のひとつといえますが、金銭的な裕福さを表すだけではない色のクレジットカードも世の中には存在するようです。
イギリスのアメリカン・エキスプレスによる「American Express Red」は、世界的ロックバンドU2のフロントマンであり、慈善活動家としても知られるボノ氏らによって設立されたチャリティ団体「(RED)」に賛同した同社が、2006年に発行した“真っ赤”なカード。「(RED)」では、アップルやスターバックス、マイクロソフトなどグローバルメーカー各社がパートナーとなって「(PRODUCT)RED」という共通ブランドを立ち上げ、商品の収益の一部を世界エイズ・結核・マラリア対策基金に寄付する取り組みが行われています。この真っ赤なカードも、カード利用額の一部が同基金に寄付される仕組みになっていたのだそう。

磁気ストライプもカード番号もなし!?カード犯罪を防ぐセキュリティ技術とは

偽造やなりすましなどの不正使用の危険に、常にさらされているクレジットカード。その対策として、クレジットカードにはさまざまな技術が取り入れられています。
例えば、ヨーロッパ地域で発行されているのが「Vpay」と呼ばれる決済カード。Visaヨーロッパが2005年から発行しているこのカードは、商品購入時に口座から代金が即座に引き落とされるデビットカードに分類されますが、カードに貼られている磁気ストライプを読み取って偽造カードを製造するスキミング対策として、磁気ストライプ部分に重要な情報を記録せず、カードによってはカード番号なども刻印されていないんです。
では、どうやって決済を行うのかといえば、ICチップの読み込みと暗証番号の入力。最近は、日本でもICチップが搭載されたクレジットカードやキャッシュカードが普及してきましたが、VpayはICチップを積極的に活用することで、磁気ストライプの情報を読み取られることなく、カード番号なども目視されない安全性の高いカードを実現したのです。

IC化はカードを変える?

カードの不正利用から利用者やカードビジネスを守ることに貢献するIC化。この技術の普及により、偽造防止対策としてクレジットカードに欠かすことのできなかった立体画像のホログラムが表面にないカード、紫外線を当てると規定のマークが浮き上がるUVマークや特殊文字の刻印が省略されたカードも登場しているようです。国内でも2020年に向けてICカードの普及が進められていますが、IC化によってカードの趣もいままで以上に変化していくかもしれませんね。

ポイントサービスのルーツは?

クレジットカードには、旅行保険やショッピング保険、盗難・紛失保険といったさまざまな付帯サービスが付いていますが、なかでも「ポイントサービス」に魅力を感じている人は少なくないでしょう。カードの利用額に応じて加算されるこのサービスのルーツは、JCBが1981(昭和56)年にスタートした「JOYJOYポイント(現 Oki Dokiポイント)」だといわれています。
これはカード利用1回につき1点、さらに利用合計金額1万円ごとに1点の応募シールがカードの利用明細書に印刷され、それを台紙に貼り付けて応募すると、当時流行していたウォークマンをはじめ、さまざまな景品をゲットできるというもの。小売業の販売促進ツールだったグリーンスタンプやブルースタンプといったスタンプ事業にヒントを得て開発されたといわれています。それから30年以上の時を経て、いまやポイントサービスの年間発行額は2,000億円以上に上り(※)、今後も拡大するとみられています。

※ ポイント・マイレージを現金換算した年間最少発行額(野村総合研究所「国内11業界別に見た2014年度のポイント・マイレージ年間最少発行額と算出の背景」参照)

キャッシュレス決済のメリットとは?

内閣府が2016年9月に発表したクレジットカード利用に関する世論調査によると、「クレジットカードを積極的に利用したいか」という質問に、「そう思わない」との回答が57.9%で、「そう思う」の39.8%を大きく上回ったといいます(※)。日本は欧米に比べて、クレジットカードの利用に対して不安を持つ人がまだまだ多いようですが、クレジットカードをはじめとする「キャッシュレス決済」には、上で紹介したようなポイントサービスをはじめ、現金の持ち歩きによる紛失や強盗などのリスクがなく、お金の流れをしっかり可視化できるというメリットもあります。ある調査で、キャッシュレス決済派の人のほうが、現金決済派よりも貯蓄額が多いという結果も出ているほどなんです。
また、カード利用者だけでなく、あらゆる事業者にもメリットがあるのがキャッシュレス決済の興味深いところ。例えば商店などで現金決済が主な場合、「レジや売り場からの現金回収」「現金の精査」「金融機関への輸送・入金」「釣り銭の準備、売り場・レジへの配金」といった負荷が発生しており、その管理コストは国内の小売業やサービス業全体で数兆円にも上ると算出されているのだそう。キャッシュレス化によってこうしたコストが削減されれば、さらに質の高いサービスが期待できるかもしれないのです。

※内閣府「クレジットカード取引の安心・安全に関する世論調査」より


2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、現金決済からキャッシュレス決済への機運が高まっています。これからより安全に、便利に利用できることが期待されるクレジットカード。交通系電子マネーの普及で、少額決済などでもカードを利用するハードルが低くなっているいま、もしお財布の中でクレジットカードが眠っているとしたら、積極的に活用してみてはいかがでしょう。

参考文献(順不同)
末藤高義『あなたの知らない!クレジットカード社会の真実』(民事法研究会)/本田元『新技術で決済が変わる! 図解カードビジネスのしくみ』(中央経済社)/水上宏明『クレジットカードの知識』(日経文庫)/山本正行 編著『カード決済業務のすべて ペイメントサービスの仕組みとルール』(金融財政事情研究会)/『経済産業ジャーナル 2016年4・5月号』(経済産業省)/『クレジットの歩み』(日本クレジット協会)/内閣府、三井住友トラストクラブ、ジェーシービー、丸井グループ、クレディセゾン、Visaホームページ 等

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