おとなの補習時間

日本の年末年始には、さまざまな伝統行事や風習があります。
しかし、そういった行事の作法でも、実は知らないことが意外に多いものです。
そこで、今回は和文化研究家の三浦康子さんに年末年始の伝統行事の正しい知識と作法を教えてもらいました。

12月29日、31日に正月飾りを出し始めるのはNG!

元来、初詣は地域の氏神様のいる神社で行う

金額は親戚同士でルールを決めてもOK

書き初めに使う水は元日の早朝に汲む

仕事始め。年始の挨拶は松の内までに

5日を過ぎたら年賀状→寒中見舞い

中国に端を発した、江戸時代からの伝統行事

なぜ鏡開きはお正月のあと?

豊作祈願や家庭行事が多い

年末年始にいただく食べ物の意味

■ 年越しそば

大晦日に、細く長く長寿であるよう願いながらいただきます。

■ おせち

元日からいただくのが一般的ですが、昔は、日が落ちたら一日が終わったとされたことから大晦日の夜に食べる風習もありました。おせちは、年神様に供えるための供物料理。家族の繁栄を願う縁起物が多く、めでたさが重なるよう重箱に詰めます。

■ おとそ

元旦を祝うお酒。清酒を飲む家が多いようですが、本来は薬酒。薬局などで「屠蘇散」「屠蘇延命散」というお屠蘇の素がティーバックに入れられ、販売されているので、利用するのもよいでしょう。

■ 雑煮

年神様に供えた餅を頂くための料理で、新しい年の魂(御年魂、お年玉)を心身にとりこむ意味もあります。地域によってさまざまな種類があることでも知られています。

イメージ
三浦 康子 さん

和文化研究家。All About「暮らしの歳時記」ガイド。各メディアで暮らしに息づく日本文化を解説・提案し、NHKラジオ第一「ラジオあさいちばん」などレギュラー多数。「行事育」を提唱し、この春『行事育えほん・親子で楽しむ日本の行事』(仮題)を出版予定。著書『粋なおとなの花鳥風月』(中経出版)、監修書『なごみ歳時記』(永岡書店)などがある。

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